受け取った赤い羽を大事そうにしまう白蘭を見て、月影は不審に思った。
「…気に入っているのか?」
「ええ」
「…そうか」
複雑な気持ちで返事をする。
…記憶を失くしているんだよな。そうだ。白蘭は何もわかっていないのだ。
食事が終わり二人で茶を飲んでたわいもない会話をして過ごした。
そしてしばらく沈黙が訪れた。
月影は白蘭をいつ真の姿に戻すのか考えていた。天帝である月影はそう長く天界を空けてはいられない。
どう話せば、怖がらせず理解してもらえるだろうか。
先に沈黙を破ったのは白蘭だった。
「…月影。大事な話があるの」
「なんだ」
「私は大怪我を負い記憶を失くした。そんな中、月影は何年も一緒にいてくれたわ…本当に感謝しているの」
「ああ。そのことか。当たり前のことをしただけだ。そなたが気負う必要はない」


