静かに剣を構えたところで上空から熱風を感じ空を見上げる。
すると一羽の鳳凰が飛び上がるのが見えた。
父上!なぜ真の姿を!それほど強敵なのか!?
その強敵はすぐに表れた。
鳳凰を追うように上空に飛び上がったのは純白の翼の持ち主であった。
遠くからでも、わかる。
あれは白蘭だ。
「戦場になぜ白蘭が!なぜ連れてきたのだ!月影!」
「白蘭が望んだのだ」
「白蘭が…?」
そして月影は口元に笑みを浮かべ言った。
「白蘭の鬼神の力は魔帝をも優に超えるか…見ろ。紅蓮」
月影から視線を空に移す。
白蘭は弓を構え、鳳凰を狙っているようだ。
…駄目だ。白蘭。やめてくれ…
そして矢を放った。
紅蓮の願いもむなしく見事に矢は鳳凰にあたり父上は落ちていった。


