「殿下。私も戦います」 「香林…ありがとう。よろしく頼む」 「はい!」 魔界に選択肢はない。迎え撃つしかないのだ。 「父上。民や侍女達は…」 「すでに雪梨に命じ侍女と共に魔都の者を守ってもらっている」 さすが父上だ。私はその言葉を聞き、朱雀軍に向き直る。 「朱雀軍!こたびの戦はこの紅蓮が指揮をとる!私に従い戦え!」 「「はいっ!!紅蓮様!!」」 それを見た魔帝が今度は兵士達に言った。 「皆の者!!聞くがいい!!」 魔帝の声に皆が静まる。