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【魔界】
部屋を出るのと同時に魔宮の様子がおかしいのがわかった。
「紅蓮様。何かあったのでしょうか」
「…朱雀。先に宮に戻り体を癒せ」
「…あ、はい」
朱雀を見送った後、私は魔宮の大門の方に向かった。
…やはり。おかしいと思った。
大門にはすでに衛兵の姿があり先陣に父上がいる。
「父上。何事ですか」
「…天界が攻めてくる」
「天界が?」
戦の準備は十分に整っていない。朱雀軍も動けはするが指揮は紅蓮が取らなければならない。
「そうだ。天帝は随分と頭が切れるな。奇襲をかけてくるとは」
さすがの魔帝も苦虫を嚙み潰したような顔をした。
「魔帝陛下!我らがついています。二千年前のように勇ましく戦いましょう」
そういうのは魔界の黒豹族だ。後ろには香林もいて父親の声に頷いた。
【魔界】
部屋を出るのと同時に魔宮の様子がおかしいのがわかった。
「紅蓮様。何かあったのでしょうか」
「…朱雀。先に宮に戻り体を癒せ」
「…あ、はい」
朱雀を見送った後、私は魔宮の大門の方に向かった。
…やはり。おかしいと思った。
大門にはすでに衛兵の姿があり先陣に父上がいる。
「父上。何事ですか」
「…天界が攻めてくる」
「天界が?」
戦の準備は十分に整っていない。朱雀軍も動けはするが指揮は紅蓮が取らなければならない。
「そうだ。天帝は随分と頭が切れるな。奇襲をかけてくるとは」
さすがの魔帝も苦虫を嚙み潰したような顔をした。
「魔帝陛下!我らがついています。二千年前のように勇ましく戦いましょう」
そういうのは魔界の黒豹族だ。後ろには香林もいて父親の声に頷いた。


