「大丈夫よ。私を傷つけられる者はいないわ」
「…そうだな」
天女は古来より尊い存在として傷つければ極刑・天罰がくだると言われている。
そして鬼神は長年戦場で恐れられてきた。
その考えは今も根付き、天女であり鬼神である白蘭を傷つける者はいないだろう。
「私を殺そうと思う人は一人しかいないわ…」
かつて私はその人に殺されたんだもの。
「そんなことはさせない。魔界の鳳凰は私が何としても止めよう」
「…明日は早いからお互いもう休みましょう」
「そうだな」
天后宮に戻り早めに休む。
…明日は紅蓮に会うかもしれない。でも私はもう揺らがないわ。
そう思い決め白蘭は目をつぶった。


