今日も夜中起きた玲心は隠し部屋へと向かう。

それを双子が顔を見合わせながらついていった。


「…酷いものだな」


水牢につながれながら朱雀がこちらに目を向けた。


「…」

「魔后殿下を殺してから余計酷くなった。どうだ?同族を殺した気分は?」

「…減らず口を」

「お前は殺しすぎた。魔界を裏切り天帝と血の盟約まで犯した。もう立派な逆賊だ。その美しい顔も失えばもう誰も見向きもしないだろう」

「黙れっ」

「っ」


近くにあった鞭を手に取り朱雀に振り上げると水牢の水が赤く染まった。


「何度でも打つがいい。だが、私は朱雀。紅蓮様が唯一の主だ。お前に屈することは決してないっ」