漠然とグレンの話を聞いていたが、グレンが欲しい瞳というのはあの執拗に追いかける様がということか。


「変わっているな、お前」

「普通の令嬢では、あんなに執拗に追いかけてはくれませんからね」


 そんなところを見染められたミア嬢も、ある意味気の毒だな。

 もっとも、俺としては誰であろうとソフィアを害する者は許せそうにはない。


 ただ今回のことは俺にも落ち度がある。

 ソフィアが目を覚ましたら、まず謝ろう。

 王族だとかそんなものは関係ない。

 ただ一人、愛する人を傷つけたのだから。