「ええ。そしておそらく、その双子の片割れは……」

「もしかして、それがミア嬢か。まさか、そんな偶然があるのか」


 だが、もしグレンの言うことが当たっているとしたら、神のいたずらにしては質が悪すぎるだろう。

 ただ、なんとなく漠然としていたものがパズルのピースのように当てはまっていく気がした。


「最悪だ」


 ソフィアに渡そうとしていた箱を見た。これは一昨日、ミア嬢とソフィアのために買いに行ったものだ。


「あの日、一昨日の昼過ぎにグレンに会った帰りだと言ってミア嬢に偶然会ったんだ。そこで婚約者の妹だと挨拶された」


 俺はあの日のことを、必死に思い返した。