気づけば君が近くにいてくれた




無理矢理貼り付けた笑顔なんかじゃなくて、心から笑顔になれたのなんていつぶりだろうか。


やっぱり不思議。


香純ちゃんと藤波くんにであってから、少しずつ変われている気がするんだ。


本当に少しずつだけれど、1歩ずつ前に進めている気がする。


2人は私にどんな魔法を使っているんだろう。



「もう、何やってるの藤波くん!」


「開けようとしたら爆発したんだよ」



そう言って3人で笑いながらポップコーンを拾い集めた。


香純ちゃんと藤波くんが買ってきてくれたジュースとお菓子をつまみながら、私の部屋にある小さなテレビで借りてきてくれたDVDを見る。


私が最初に選んだ恋愛映画から見て、聞いていた通り胸がドキドキしたり、話の展開にハラハラして、クライマックスには感動して涙を流し……


感情の起伏が激しくて忙しかった。


せっかくたくさん借りてきてくれたからと、日が沈むまで映画三昧。


ちょっとホラー映画は怖すぎて、香純ちゃんと抱き合ってしまったけれど、C&Hのライブ以外なんの予定もなかったこのゴールデンウィーク。


私にとってすごく楽しい休みの日になった。



「今日はありがとう」


「こちらこそっ!実桜ちゃんが楽しそうで本当に良かったよ」


「また、遊びに来てね」



私からそう誘い文句を言ったのは、初めてかもしれない。


でも、本当に楽しくて、また来て欲しいって思ったんだ。



「もっちろん!」


「また休み明けに来るよ」



2人はそう約束をしてくれた。