「実桜ちゃーん、お家にいる?香純だよーっ!」
ドアの向こうから聞こえる香純ちゃんの声。
うそ、本当に香純ちゃん?
今日って祝日だったよね?
休みの日に家に来るなんて初めてだ。
「今開けるね」
急いでマスクをつけてドアを開けた。
「実桜ちゃん、やっほー」
玄関のドアを開けると、香純ちゃんが飛び出してきた。
香純ちゃんの後ろには藤波くんもいる。
2人はいつもセットだ。
「今日学校休みじゃ……」
2人が来るのは放課後ばかりだったから、休日に来るのは今日が初めて。
まさかゴールデンウィークにも授業……なんてことはさすがにないよね。
「勉強ばかりじゃつまんないでしょ?だから今日は遊びに来たの!あっ、忙しくなかった?」
若干早口で、ポンポンと言葉が出てくる香純ちゃんに、私はこくんと頷くことしかできなかった。
全然大丈夫という意味の返事に香純ちゃんは嬉しそうに笑う。
「あ、今昭子おばあちゃんいないけど、どうぞ」
せっかく遊びに来てくれたのに玄関先で立ち話は申し訳ないから、とりあえず中に入ってもらうよう声をかけた。



