───ピンポーン。
家のインターホンが鳴った。
「いや、まさかね」
ちょうど香純ちゃんと藤波くんのことを考えていた時だったから、一瞬期待を寄せてしまった。
本当に一瞬だけ。
だって、今日は休日なんだから2人が家に来るはずがない。
───ピンポーン、ピンポーン。
再びインターホンが鳴る。
あれ、昭子おばあちゃんは……?
いつもなら昭子おばあちゃんが来客対応をしてるはずなんだけど。
「昭子おばあちゃーん」
下に降りて呼んでみたけれど、どこにも姿が見当たらない。
探し回っているとまたインターホンが鳴った。
もう帰ってしまったかと思ったけれど、まだ来客者はそこにいるらしい。
急ぎの荷物とかかな?
もしそれなら受け取っておいた方がいいだろう。
一つ問題なのは、古いお家だから、インターホンにモニターがついていないこと。
ドアを開けないと誰が来ているのかわからないんだ。
ちょっとだけ開けて確認する?
配達員さんだったらササッと荷物だけ受け取って閉める?
玄関の前でうーんと考えていると声がした。



