気づけば君が近くにいてくれた




人が多くなる前に荷物をまとめて外へ出る。


会場で余韻を楽しむ人も多いから、早く行けば電車も混まないだろう。


早足で歩いている途中でふと思い出す。


そういえば、アオイさんからオフ会に誘われていたんだっけ。


スマホを開いて、ライブ開演直前に届いていたメッセージを再び開いた。


アオイさんがいつも参加しているお馴染みのメンバーのオフ会で、いい人ばかりだという。


優しいアオイさんが言うんだから、嘘じゃないはず。


私の悩みをいつも聞いてくれていたアオイさん。


アオイさんは、私が人と関わるのを嫌がっていることを知っている。


それと同時にこの生活を抜け出したいということも知っている。


だからこそ、誘い出そうとしてくれている。


そんなことはわかっているんだけれど、それでも……



《やっぱり、ごめん。帰るね。》



いくらアオイさんの信用できるメンバーだったとしても勇気が出ず、アオイさんからの誘いを断ってしまった。


ごめんなさい、アオイさん。


心の弱い私のせいで。


私は、申し訳ない気持ちでいっぱいになった。