気づけば君が近くにいてくれた




勉強会の途中で昭子おばあちゃんが部屋にやって来た。



「普段家に来てくれるのなんて近所のおばちゃんしかいないからねぇ、こんな年寄り臭い物しないけどごめんね」



そう言って手にしていたのは、醤油味のおせんべい。


昭子おばあちゃんと仲良しでよく遊びに来ているご近所さんがこのおせんべいが好きらしく、家には常備されている。


これを食べながら温かい緑茶を飲んで世間話をするのがとても好きらしい。



「全然!私、おせんべい大好きです!」


「僕も大好きなので嬉しいです。お気遣いありがとうございます」



そんなおせんべいですらもこんなに喜んでくれる小崎さんと藤波くん。


なんて優しいんだろう。


昭子おばあちゃんも嬉しかったらしく、顔にシワを寄せながら笑顔を見せていた。



「じゃあちょうどいい頃だし休憩にしよっか」



昭子おばあちゃんが部屋を出ていったあと、藤波くんがそう言ってくれて、勉強会はとりあえず休憩になった。


パリッと音を立てて割れるこのおせんべいは、本当に美味しくて、私も好きなお菓子のひとつ。


2人も美味しい美味しいと口を揃えて食べていて、その姿を見ていると私もなんだか嬉しくなった。


おせんべいを食べ終わったあとは勉強会を再開して、初日の今日は気づけば2時間くらい3人で勉強をしていた。