気づけば君が近くにいてくれた




「いいんじゃない?それにしても私じゃ全然言うこと聞いてくれないのに実桜ちゃんの言葉には弱いよね?」


「別にそんなんじゃないし」


「わああっ、2人とも喧嘩はやめて!?」



何かあるとすぐ軽く言い合いになるんだから。


だからと言って仲が悪いわけじゃないし、むしろとっても仲良しに見えるし、そんな痴話喧嘩みたいなことを繰り広げる2人を見ているのも好きなんだけどね。


最近は私も少し間に入って止められるようになってきた。



「実桜ちゃんがいるとヒートアップしなくて済むから助かるー!」



その度に香純ちゃんからは感謝されるんだ。



「じゃあこれからトラックにする円書いてくるからしっかり準備運動して待ってて!」



なぜか気合十分な藤波くんは、適当にその辺に落ちていた太めの木の枝を手に取って円を書きに行った。



「今日の藤波くん、すごいやる気だね」


「私もやる気だよ?やるからには本気で勝ちたいからねーっ」



そんな気持ちが溢れて見えるくらい、念入りに体を動かしてほぐす香純ちゃん。


今日もちょっと体を動かして遊ぶくらいにしか思っていなかった私は、呆然と立ち尽くしてしまう。



「ほらほら、実桜ちゃんも準備運動しないと怪我しちゃうよ?」


「う、うん」