気づけば君が近くにいてくれた




制限時間は5分間。


これがまた結構長いんだ。



「タッチ」


「え、うっそ……女の子には手加減してよーっ」


「そんなの条件に入ってなかったけど」


「それは優しさってやつでしょ!?もうっ……はい、タッチ!」


「はぁっ!?」



私のいる場所とは真逆側で藤波くんと香純ちゃんが言い争いをしている。



やっぱり藤波くんは足が速いな……



あの速さで追いかけられたら、すぐに捕まる自信しかない。


距離が遠いから、今はまだ安全だとすっかり油断していた。



「片寄さん、今行くよ?」



遠くからの追いかける宣言。


いや、待って。


この距離でも藤波くんの速さなら……


広めの公園と言えども、広さなんてたかが知れてる。


こんな距離、すぐにでも縮まってしまう。



「ほら、早く逃げなくていいの?」


「あっ、待ってこっちに来ないで!」



遊具を使って藤波くんから逃げる。