気づけば君が近くにいてくれた




1度は2人のおかげで和んだ空気だったけれど、いざ部屋に入って座ってもらうと、緊張感が強くなる。


どこから話そうか。


どう話を切り出そうか。


2人を呼び出してしまった今、後戻りはできない。



「実桜ちゃん、この前は本当に何もしてあげられなくてごめん」



テーブルにおでこがついてしまうんじゃないかと思うくらい深く頭を下げている。



「か、香純ちゃんっ、頭、上げて?」



これ以上、頭を下げさせるわけにはいかない。



「ううん。実桜ちゃんのこと守ってあげられなかったことが本当に悔しいの。よかったら何があったか教えて欲しい」



話すなら今しかない。



「香純ちゃん、藤波くん……私の過去の話、聞いてくれる?」



膝の上でギュッと拳を握って顔を上げた。


それに気づいた香純ちゃんが、私の左手に手を乗せて握ってくれて、2人は優しく頷いてくれた。