気づけば君が近くにいてくれた




2人の姿が見えなくなってから、フゥッと大きく息を吐いて、ベッドに寝転がる。


ベッド横のコンセントに繋いで充電していたスマホを手に取って、アオイさんとのダイレクトメールを開いた。


ダイレクトメールのやり取りは、昨日の《C&Hとのコラボカフェに行ってくる》という私のメッセージに、アオイさんから《楽しんで来てね》と返信が来たところで止まっている。


本当は昨日家に帰ってきたから、店内の様子とか、かかっていたBGMだとか、撮った料理の写真を送ったりだとか……


ファンにとって幸せすぎる空間だったのだと報告する予定だった。


送る予定だった写真を見返しても蘇ってくるのは、楽しかった香純ちゃんと藤波くんとの時間よりも知らないおばさんたちの言葉。


耳にこびりついて離れないその言葉たちに、ガンガンと殴られるような頭痛がして吐き気さえも感じる。



《アオイさん、助けて》



今思えば、初めて自分から出したSOSだったかもしれない。


とにかく光のない真っ暗などん底から、救って欲しかった。