気づけば君が近くにいてくれた




ここから姿は見えないけれど、香純ちゃんと藤波くんは心配してくれているのだとわかった。


何も悪くないはずの2人が、責任を感じてしまっているのが伝わってくる。


香純ちゃんも藤波くんもただ私のことを思ってくれていただけだったのに。


弱くて、酷いことをしたのは、私なのに。


2人のことを思って、とても申し訳ない気持ちになる。


もっと私が強かったら。


あんな言葉なんて気にならないくらい、笑い飛ばせるくらい、心の強い人になりたかった。


まだ昭子おばあちゃんと2人は玄関先で話しているみたいだったけれど、これ以上話を聞いているのは苦しくて、音を立てないようにそっと部屋のドアを閉めた。


かれこれ香純ちゃんと藤波くんは、10分くらい立ち話をしていただろうか。


気になってチラチラと窓から外を見ていると、2人の帰っていく後ろ姿が見えた。



「香純ちゃん、藤波くん……ごめんなさい」



聞こえるはずはないけれど、タイミングよく振り返った2人にドキッとした。