気づけば君が近くにいてくれた




「昭子おばあちゃん」


「なんだい?」


「実はちょっと2人と喧嘩しちゃって……もし香純ちゃんと藤波くんが来ても家には入れないで欲しい」



今は2人に会いたくない。


ううん、合わせる顔がない。



「そうかい、わかったよ。でも、ちゃんと仲直りするんだよ?」


「……うん」



喧嘩とは違うけれど簡単に伝えるため、昭子おばあちゃんにはそう伝えた。


仲直りなんて……本当にできるんだろうか。


2人は、私のことを許してくれるんだろうか?


昭子おばあちゃんには家に入れないでと言ったけれど、そもそも2人は変わらず家に来てくれるんだろうか?


あんな態度をとってしまった上に、連絡も無視してしまっているんだから、怒っているに違いない。


それならそれでいいんだ。


元の日常に戻るだけ。


何度もそう思うのに、最近が本当に楽しすぎて、心が苦しくなった。