ん。いい匂いがする… バター?かな。 「…………」 その匂いに私はうっすらと目を開けた。 起きたばかりだからか、周りがボヤけて見える。 「ふぁ~」 まだ寝れるかも… なんて思いながらも身体を起こして伸びをする。 そういえば昨日あのまま寝ただっけ… チラッと隣に目線を向ければ、もう颯太さんはいない。 と。 「あ。おはようございます」 「………なにしてんの」 ガチャリ。 ドアが開いたのと共に颯太さんがひょっこり現れた。 しかも私のピンク色のエプロンをつけて。