廉くんは実家から高校が少し遠いため、アパートを借りて独り暮らしをしている。 アパートといってもセキュリティ万全の高級なとこ、 お父さんが社長でお金持ちなんだ。 玄関に入ったと同時に扉に勢いよく押し付けられる ドンとあたった背中に痛みが走る。 手首を扉に押し付けられて身動きができない。 「他の男と話してんじゃねぇよ」 低い声でそう言われビクッと肩があがる。 顔を見上げればやはりさっきのような、 悲しそうな寂しそうな怒った顔をしていた。