【短】そろそろ好きって言えよ。




仁の手が私の腰に回り、服の上から背中を撫でる。


明確な欲を持った動きに、落ち着きかけていた身体の熱が一気に上がっていく。
 

私自身の気持ちは当たり前だけど、
まだ整理がついていない。


黙って仁に身体を預けると、それを無言の肯定だと見なしたのか、ふっと笑う気配がした。



「今はまだ、ただの幼なじみって思ってても良いよ。

これから、俺が本気だってことをじっくり分からせてやるから」




耳元で囁かれる、はっきりとした低音がまた胸が高鳴らせる。


告白の返事ができるのは、
案外すぐなのかもしれないね。



【END】