じれじれ王子と心の蕾。




「見て見て! 可愛い~~!」

私はスマホでパシャパシャと写真を撮っていると、横にいる音怜くんもつられた
のか、シャッターを切る音がした。

それから音怜くんと、特に私が園内の動物を見てはしゃいだり、「可愛い~!」
を連呼したりしていて、高校生になっても動物園って楽しいんだなぁ、と感じ
ていたのであった。

「あ! ペンギン!」

私が指さす方向に、目を向ける音怜くん。


「へ~、この動物園って、ペンギンもいるんだね。俺、水族館のイメージの方が
強いから、以外。でも面白そうかも」

「この水槽の側面から、ペンギンが見えるようになってるんだ~、わ~、たくさん泳いでる~」

釘付けになっていると音怜くんは、私の頭を軽く叩いた。

「つぼみちゃん、あっちの階段、登れるみたいだよ。あそこからもペンギンが
見えるみたい」

「え! そうなの!?」
「うん。じゃ、行こうか」

私は、彼のあとに続いてその場所に向かった。