◇◇◇ 雅姫 学会から帰ってみれば何となく家の中が寂しい…… 気のせいだろう、そう思ったが嫌な感は当たる。桜陽からの手紙、文字が滲んでいて、これは涙の跡か? いったい何があった?桜陽の部屋に入ってみれば、荷物が全て無くなっていた。 考えても、考えても思い当たることが ない。どうしてだ?桜陽?? どんな理由でも、俺は諦めないと決めたから、今度こそ絶対…、何度でも。 俺しか桜陽は幸せに出来ないのだから。 捕まえて、一晩中抱きしめて、身体に愛を刻みこんでやる、溢れ落ちないように。