「ん......」


朝、かよ子は強い喉の乾きを感じて

目を覚ました。


いつものように翼に後ろから腕を腰に回され

抱き締められたままベッドに入っている。

まだ後ろからは規則正しい寝息が聞こえるので

翼は夢の中にいるに違いない...


昨日はお酒を飲んでしまったせいかさっきから

喉がカラカラだ。


しかし、あのあとどうやって帰って来たのだろう...


いくら思い返してみても、

勝さんと瑠花さんのタクシーを

見送ったところまでしか記憶はない...


でも、こうやって翼のマンションに帰ってきていると

いうことは一人でここまで帰ってきたのかな...


う~ん...全然思い出せない...


一色さんに迷惑をかけてないといいのだけれど...


ん...あれ...?


ふとかよ子はなにか違和感を感じて

下に目線を向けた。

そして、掛け布団をめくり、自分の姿に驚愕した。


上はブラの上に白いキャミソール、

下は白いレースのパンツしか身に付けていない。


え...どうして...!?


かよ子が動揺していると

急にかよ子の体に回された翼の腕が

わずかに強まった。


「かよ子さん、おはよう」


後ろから聞こえる翼の声に

かよ子の心臓がどきーんと

跳ねあがる。