「あなたはもうわたくしの妹でも、何でもありません! とっとと消えなさい!!」」
青紫色の瞳に憎悪を浮かべ、怒りをぶつけるようにそう言い放ったはずだ。
しかし何故だか今回は違っていた。どこに行くかだって? そんなこと尋ねられたところで、素直に応えるわけでもないだろうに。
「……どこって、姉さん達には関係のない事だと想いますが?」
「……そうね。国王を殺したあなたは、反逆者として追われる事になるでしょう。それにわたくし達まで巻き込まれては、たまった物ではありません」
その言葉を聞いて内心で笑った。そして皮肉めいた冷笑を浮かべた。
「でしたら、とっとと逃げ出したらどうですか? こんな兄殺しの妹を構っていないで。あなたに取っては時間の無駄だと思いますけど?」
氷国が滅んだ後、姉さんたちがどうなったのかは知らない。
特に知りたいとも思わなかったからな。
……ただ弟のマリンだけは、どうか幸せであって欲しいと密かに願っていた。ただそれだけだ。
私は姉さんたちを置いて歩き出す。
「サファイア!」
もう一度姉さんの呼ぶ声が聞こえる。
普段私の名前なんて呼ばないくせに、なぜこうも私の名前を呼ぶ?
とっとと逃げ出せば良いだろうに。そう内心で思いながら溜め息をついた時。
「あなたはわたくしの妹です!」
「――っ!」
動かしていた足をピタリと止めて、私はゆっくりと後ろを振り返った。
同時にどうして? とも思った。
今まで私の事なんて無関心で、気にも留めなかったくせに、なぜいきなり『私の妹です』何て事を言い出すんだ?
あなたはそんな事を言う人じゃなかったはずだ。
それなのになぜ?
「……なぜ、そんなこと言うんですか? 私が姉さんの妹だという事には、変わりがないはずですが?」
「…………ずっと後悔していたからです。あなたと向き合えなかった事が、あなたを一人にしてしまったことを」
ずっと後悔していただって?
そんな言葉を直ぐに信じられるほど、私は姉さんの事を信じていない。
そんなことよりも、なぜ今頃になってそんな事を言い出したのか、そっちの方がよっぽど気になった。
それに私が一人になったのはフローライト姉さんのせいではないし、それは自分自身が望んだ事であって、謝罪される必要なんてない。
それだと言うのに、どうして姉さんは辛そうに顔を歪めているんだ?
青紫色の瞳に憎悪を浮かべ、怒りをぶつけるようにそう言い放ったはずだ。
しかし何故だか今回は違っていた。どこに行くかだって? そんなこと尋ねられたところで、素直に応えるわけでもないだろうに。
「……どこって、姉さん達には関係のない事だと想いますが?」
「……そうね。国王を殺したあなたは、反逆者として追われる事になるでしょう。それにわたくし達まで巻き込まれては、たまった物ではありません」
その言葉を聞いて内心で笑った。そして皮肉めいた冷笑を浮かべた。
「でしたら、とっとと逃げ出したらどうですか? こんな兄殺しの妹を構っていないで。あなたに取っては時間の無駄だと思いますけど?」
氷国が滅んだ後、姉さんたちがどうなったのかは知らない。
特に知りたいとも思わなかったからな。
……ただ弟のマリンだけは、どうか幸せであって欲しいと密かに願っていた。ただそれだけだ。
私は姉さんたちを置いて歩き出す。
「サファイア!」
もう一度姉さんの呼ぶ声が聞こえる。
普段私の名前なんて呼ばないくせに、なぜこうも私の名前を呼ぶ?
とっとと逃げ出せば良いだろうに。そう内心で思いながら溜め息をついた時。
「あなたはわたくしの妹です!」
「――っ!」
動かしていた足をピタリと止めて、私はゆっくりと後ろを振り返った。
同時にどうして? とも思った。
今まで私の事なんて無関心で、気にも留めなかったくせに、なぜいきなり『私の妹です』何て事を言い出すんだ?
あなたはそんな事を言う人じゃなかったはずだ。
それなのになぜ?
「……なぜ、そんなこと言うんですか? 私が姉さんの妹だという事には、変わりがないはずですが?」
「…………ずっと後悔していたからです。あなたと向き合えなかった事が、あなたを一人にしてしまったことを」
ずっと後悔していただって?
そんな言葉を直ぐに信じられるほど、私は姉さんの事を信じていない。
そんなことよりも、なぜ今頃になってそんな事を言い出したのか、そっちの方がよっぽど気になった。
それに私が一人になったのはフローライト姉さんのせいではないし、それは自分自身が望んだ事であって、謝罪される必要なんてない。
それだと言うのに、どうして姉さんは辛そうに顔を歪めているんだ?



