「……」
その時、冷たい風が私の側を通り過ぎる。その風はこちらへ向かって来る兎人属の頬をそっと撫でると、一瞬にしてその者を氷の中へと閉じ込めた。
「っ!」
瞬きをした一瞬の内に、自分の仲間が氷の中に閉じ込められている。その事に遅れて気がついた兎人族は、何が起こったのか分かっていないようだった。
氷の中に閉じ込められている仲間を横目に、兎人族は私を警戒しながらも、一気に仕留めるために全員で私に襲いかかって来る。
「まったく……勘弁してくれ」
小さくそう呟いた時、両耳に付いている制御石が紫色に一瞬輝く。
そして次の瞬間、私に襲いかかろうとしていた兎人族たち全員は、氷の中に閉じ込められた。
氷は全体にひび割れを走らせると、中に閉じ込められた者たち共々粉々に砕け散ってしまった。
その光景をただ動かずじっと見ていた私は、大きく生きを吸ってから深々と溜め息をついた。
「イトの野郎……やってくれたな」
この場所は私がよく一人で居たところだ。ここには誰も来ない。
そのおかげで静かだし、一人で居る時間を有意義に過ごす事が出来ていた。……なぜ、人が誰もここへ来ないかだって? そんなこと簡単な理由だ。
ここには『人喰い兎』が出るからだ。人喰い兎と言うのは、たった今氷共々粉々に砕け散った奴らの事を言う。
今は『兎人族』なんて呼ばれているらしいが、彼らはあの世界に行くまで、この氷国で人間たちを食って暮らしていたんだ。
その時、冷たい風が私の側を通り過ぎる。その風はこちらへ向かって来る兎人属の頬をそっと撫でると、一瞬にしてその者を氷の中へと閉じ込めた。
「っ!」
瞬きをした一瞬の内に、自分の仲間が氷の中に閉じ込められている。その事に遅れて気がついた兎人族は、何が起こったのか分かっていないようだった。
氷の中に閉じ込められている仲間を横目に、兎人族は私を警戒しながらも、一気に仕留めるために全員で私に襲いかかって来る。
「まったく……勘弁してくれ」
小さくそう呟いた時、両耳に付いている制御石が紫色に一瞬輝く。
そして次の瞬間、私に襲いかかろうとしていた兎人族たち全員は、氷の中に閉じ込められた。
氷は全体にひび割れを走らせると、中に閉じ込められた者たち共々粉々に砕け散ってしまった。
その光景をただ動かずじっと見ていた私は、大きく生きを吸ってから深々と溜め息をついた。
「イトの野郎……やってくれたな」
この場所は私がよく一人で居たところだ。ここには誰も来ない。
そのおかげで静かだし、一人で居る時間を有意義に過ごす事が出来ていた。……なぜ、人が誰もここへ来ないかだって? そんなこと簡単な理由だ。
ここには『人喰い兎』が出るからだ。人喰い兎と言うのは、たった今氷共々粉々に砕け散った奴らの事を言う。
今は『兎人族』なんて呼ばれているらしいが、彼らはあの世界に行くまで、この氷国で人間たちを食って暮らしていたんだ。



