雪と出会ったのは、ＩＳＬA N Dの新入社員研修の時だった。
第一印象はスタイルが良くて美人、もし誘ってくれれば付き合おうと思った。

研修中、同じグループになり一緒に課題をクリアしていくうちに彼女の聡明さに触れ何より話をしていて楽しかった。
グループで飲みに行くと酒が好きらしく、それでいて飲み方は綺麗で酔った勢いで誘ってくるようなこともなかった。

いつの間にか一緒に飲みにいくのが楽しくなって、告白されたら困ると思うようになった。
雪とはいつでも終われる恋人にはなりたくなかった。興味はないとは言い切れないが身体の関係を持ってしまうことが怖かった。
しかし、雪がオレを異性として見ていないことに気づいた。
オレが誰と付き合おうが気にも留めない、しかし雪が誰かと付き合うこともない。
やはりオレのことを好きだから誰とも付き合わないのかと少し自惚れて其れとなく聞いてみた。