俺は、心晴を抱き抱えると俺のベットに運ぶ。

「んっ」

びくっ

起きたか、?

ふぅ

起きてはいないようでホッと息を吐く。

俺の服を掴んで離さないその手が記憶を蘇らせる。


心晴の言動は初恋を呼び起こすには十分すぎた。


心晴は昔のこと覚えてないみたいだけど、俺にはあの一週間が、忘れられない。


当時より笑顔が消えた心晴。無理して笑っているような、瞳に光がない。

なんで、


どうしようもない焦燥感に駆られた。

なにがあったんだよ、


「こはる」


情けない、掠れた声が出た。