「ここも凄い人だね~」




神社に着くと


初詣に来ている人たちでいっぱいのその場は、気づけば見失ってしまいそうな。




「お腹空いちゃった~なんか食べたーい」


「心音さん!あっちにいちご飴ありますよ!!」


「まぁ!!食べましょ食べましょ!!!」


「蒼空さんはそこにいてねー!!!」


「おい…」




いちご飴の屋台を見つけた私と心音さんは、蒼空さんを置いていちご飴を買いに行く。



「はぁ…」と呆れたような溜め息が聞こえたけれど



きっと蒼空さんもいちご飴食べたいだろうから
買ってあげたら機嫌治るでしょ!




「結構並んでますね~」


「みんないちご飴好きなのよ~」




2人で並んでいれば




「あれ~?月姫だ~」


「あっ!亜美ちゃん!!!」




ちょうど近くでポテトを買っていたらしい亜美ちゃんがいた。



有名な神社なだけあって、知り合いも結構来ているみたいだ。




「あら、久しぶりね」




そんな亜美ちゃんは心音さんの姿に気がつくと、パァッ…!と顔が明るくなった。




「優也!!!会いたかった~!!!」


「ぅわっ!!」




急に飛びついてきた亜美ちゃんに心音さんは身体のバランスを崩して倒れそうになる。




「月姫も優也もあけおめ~」


「あけましておめでと~!」


「ちょっと…あんた離れなさいよ…」


「イヤッ!せっかく会えたんだもん!!」




抱きつくと離れない亜美ちゃんを見て、
人前なのに凄いなぁ…と尊敬。




「亜美まだお参りしてないの、優也一緒にしよ~?
ねっ、月姫、優也借りるね~」


「あっ!ちょっと!いちご飴買いたかったのにぃいい」




そのまま引っ張られるように連れてかれちゃった心音さん。



私は「いってらっしゃい~」と手を振った。



亜美ちゃんに振り回されているけれど、意外と嫌じゃなさそうな心音さんを見て




(亜美ちゃん達がくっつくのももう少しかな~)




そんな気がする。