次の日の朝。



目を覚ますと、見慣れた景色に心が落ち着く。




さすがになんの準備も無くその日から違う家に住むなんて色々と無理があるし、

自分の家へ帰らせてもらった。





「服なんて俺の貸してあげるよ?」





とか言ってたけど、下着とかどーすんのさ。


男性物を履けってか?バカか?





(しかも家の場所バレたし……)





家の場所知られるのが嫌で1人で帰るって言ったのに





「1人で帰る?ダメダメ。

夜なんて危ない奴で溢れてるんだよ?

ほら、早く乗って。」





そうやって、半ば強引に車に乗せられた。



危ない奴なんて既に目の前にいるのに。


お前が1番危険で危ないわ。







「はぁ…」





昨日の事を思い出すと溜め息が出る。



未だに同居することを後悔しているし、


貯金が出来るという点に目が眩んだ自分を殴りたい。




今日からはあの家に帰らなければいけない。



この家の契約は今月でちょうど終わりを迎えるから、それまでに荷物をまとめて……





(……本当に、大丈夫なのかな…)





不安でいっぱいだ。