消えた未来

「え……」

 唐突な確認に、わかりやすく動揺してしまった。

 ここでこんな動揺の仕方をしてしまえば、今の星那の言ったことを認めているようなものだ。

 こんなに誤魔化すことが下手だなんて、思っていなかった。

「今日は真央と帰れると思ったのに……なんか真央、どんどん久我と仲良くなってるよね」

 星那はそっぽを向いて言った。

 わかりやすく拗ねられると、星那が可愛く見えて微笑ましく思う。

「私のこと、忘れてるでしょ」
「そんなことないよ」

 もちろん否定するけど、ふてくされた顔をやめてくれない。

 そして、様子を伺うように私を見てきた。

「じゃあ、私も行ってもいい?」

 その『じゃあ』の意味がわからない。

 でも、そこに触れるよりも先に、言わなければいけないことがある。

「ダメ」

 ほとんど間を作らずに言ったから、星那はますます不機嫌になった。

「真央は私よりも、久我がいいんだね」
「そうじゃないって」

 自分で言いながら、説得力のなさを感じた。

 だけど、どうしようもなかった。

「……わかった。久我君には断ってくる」

 もう、そう言うしかなかった。

「面倒だって思ってるでしょ」

 星那は怒られたあとの子供みたいな表情で、申し訳なさそうにする。

「星那のこと? まさか」