消えた未来

 お姉ちゃんがそっと私の背中に触れて、私はそれに甘えるように、お姉ちゃんに抱き着いた。

 もう、ずっとあのままなんだって思っていたし、なにも変えられないって諦めていた。

 でも、ちゃんと話せば、解決できた。

 変えることができた。

 こんなにすんなり解決して、ずっと悩んでいたのがバカみたいだとか、どうしてもっと早く言わなかったんだろうとか思ったけど、やっぱり喜びや安心のほうが大きかった。

  ◆

 寝る準備も整って、布団に入ろうとしたとき、ノックの音がした。

「はい」

 返事をすると、お姉ちゃんがドアを開けた。

「真央、一緒に寝ない?」

 お姉ちゃんは少し躊躇いながら言った。

 予想外の言葉に、反応が遅れる。

「どうして?」
「もう少し、真央と話したいなって思って」

 許可を出した覚えはないのに、お姉ちゃんは部屋の中に入ってきた。

 これで断ることなんてできない。

「いいよ」

 お姉ちゃんは満足そうに笑い、私より先にベッドに入った。

 私のベッドなのに、お姉ちゃんに手招きされるという不思議な状況に違和感を覚えながら、お姉ちゃんの隣に寝る。

「真央と寝るなんて、いつぶりだろう」
「覚えてない」