愛しのキャットボーイ〜野良猫少年拾いました〜




「もっと私が弱くて、上手に頼ったり甘えたりできたらよかったのかな……」



 可愛くない性格だ。
 だからユキもあれこれ私を喜ばせようと試行錯誤して、失敗を繰り返してるのに。


 ……ダメだダメだ、最近の私の悪いクセ。 
 なんでもかんでも元カレとのことに結びつけてネガティブな気持ちになること。
 これはいけない。



「(ほんと、いつになったらこの呪縛から解放されるのかな?)」



 その時、頰にポツリと水滴が。
 それは段々と数を増やしていき、あっという間に霧雨になってしまった。