「こうなるくらいなら、もう一人でいい。一人なら傷つかない、傷つけない。そう思っていたの」
「……」
「思っていたはずなのに、私はっ……」
彼が記念日にグラスをくれたときは、幸せの絶頂だった。
私の生き方はこれでいい。そう認めてもらえた気さえしてた。
なんで引き止められなかったんだろう。
引き止めたら何か変わっていたのかな? そんな後悔をしながら、諦めながら、本当はずっと心のどこかで……。
「……っ本当は誰かに寄り添って欲しかった、受け入れて欲しかったの」
全てを打ち明けたことによって、ずっと心の奥底にあった癒えない傷が、涙に変わり頰を濡らした。



