「キャロル、ちょっとこれじゃ子供っぽすぎるだろ。もうちょっと色気を……って胸がないからなぁ」

「ライムくん?何か言った?」

イヅナがニコニコと微笑む。これ以上いじれば彼女は間違いなく怒って出て行くだろう。ギルベルトは「女性にそんなこと言わない」と叱った。

「……今度は色気中心の衣装にしてやるよ」

ライムが衣装を手渡し、イヅナはまたキャロルに連れられて着替えさせられる。

「ど、どうでしょうか……」

次にイヅナが着たのは、東にある国の民族衣装だ。前合わせの立襟と体のラインに沿った細身の仕立ての上衣は深い緑をしていて、先ほどのロリータよりシンプルだ。足首ほどまでまである長い上衣の下には、白い直線的な裁断のズボンを履いている。体のラインがくっきり見えて、華奢な体だとわかるセクシーなものだ。

「……ライム、ありがとう」

顔を真っ赤にしながらギルベルトが言うと、「次はこれな」とライムがまた新しい衣装をキャロルに手渡す。

軍服、メイド服、民族衣装、着物などたくさんの衣装をイヅナに着せ、可愛らしく恥じらうイヅナをギルベルトは堪能する。しかし、イヅナが時計を見て「あっ……」と申し訳なさそうに口を開いた。