「イヅナ、ちょっとだけ俺に付き合ってくれない?」

ギルベルトに突然そんなことを言われ、イヅナはキョトンとした顔を見せる。イヅナの手を引き、ギルベルトはある人物のところへと向かった。



「イヅナちゃん、ギルベルトさん、久しぶり〜!」

「……俺たち、誰かさんたちが破った制服直すので忙しいんすけど」

裁縫室では、アレス騎士団の制服を作ってくれる双子が仕事をしている最中だった。キャロルは目を輝かせ、ライムはうんざりとした表情だ。

「ちょっとイヅナに色んな服を着せたいなと思ってね。制服直すのはあっという間にできるでしょ?」

ギルベルトがそう言い、イヅナは「えっ!?」と驚く。ライムはさらにうんざりした表情を見せたものの、キャロルは)わあ!!」とさらに目を輝かせ、はしゃぎ出す。

「イヅナちゃんを大変身させるんだね。任せて!色々あるから!」

キャロルにイヅナは手を引かれ、奥の試着室へと連れて行かれる。イヅナが「待って!」と言うが、はしゃぐキャロルの耳にはその言葉は届いていない。