あやかし戦記 見えない糸

「まだあたしの質問には答えてもらっていないぞ。何が目的でここまでするんだ?」

ツヤが睨むと、「そ、それは……」と女性が顔を真っ青に変え、怯えた表情を見せる。ツヤがもう一度追及しようとした刹那、「きゃあぁぁぁぁぁ!!」と悲鳴が響いた。

「こっちからです!」

アリスが声のした方へ走り、イヅナたち、そして呪術師たちもアリスの後に続く。山道を少し登ると、そこにはイヅナと同い年ほどの呪術師の男女が逃げているところだった。二人の後を、大きさが四メートルほどあるであろう巨人が後を追いかけている。

「大変だわ!」

イヅナは薙刀を構える。巨人はただ二人を追いかけて鳴き声を上げている。知能がないようで、平和的に解決するのは不可能だ。イヅナは薙刀を握り締める。

「ッ!」

呪術師たちが子どもと巨人の間に入り、呪術を使う。呪文を唱えれば巨人の体が燃えていく。しかし、巨人はすぐに火傷を回復させて子どもを喰べようとする。

「何故、何故我々の術が効かない!?」

男性が叫び、次々と他の仲間も呪術をかけるが、巨人には全く効果がない。それを見ていてイヅナはこの巨人の核がどこなのか察した。