そんな鞠は男女関係なく仲良くなれるタイプではあるけれど、本人が友達としてしか接していないのがわかり切っているほど伝わってしまっているので、密かに諦めてしまう人が大半なのである。
動きは可愛いからね、それなりによく思ってくれてる人は一応いるんだよ、本人が気付いてないだけで。
「マリ歌うー!!」
「ちょ、え!?俺も!?」
なんて急にカラオケモードに突入した鞠は佐藤をデンモクの前に引っ張り込んで曲を選んでいる。
そんな二人の姿を見て、また私は自信を無くしてしまうのだ。
二人の歌声が響く中、耳元で緑が囁く。
「羨ましい?」
その視線は、歌う二人の姿をじっと見つめていて、私は少し戸惑ってしまう。
まだ、心が決め切れていないのだ。
好きなのは、自覚したけれど……本当に私でいいのかという不安が付きまとってしまって。
佐藤からもハッキリと好きだと言われた訳でもないし……まぁ言われなかっただろう理由もさっきの『慎重にいかないと秒で振られる』という言葉で納得したけれど。へたれ。
結局は、自分の行いが、自分に返ってきてるのだ。



