わたしに抱きつきつつも、ヒナタちゃんの視線は既にふたり組のほうに向いている。
クラスの女の子たちからは
「冽様ほんもの!?」
「開吏くんだよね!?」
「なんで教室に!?」
などの声が次々にあがり、あっという間にまわりに人壁ができた。
ヒナタちゃんはさすがなもので、その人壁を押しやりながら冽くんの前に立つ。
「冽様〜〜っ!ずっとお会いしたかったです! あたし、あやるちんの友達のヒナタです!」
「るーちゃんのお友達なの? 元気いっぱいで可愛いね」
彼がにこりと微笑んだ直後、真っ赤になったヒナタちゃんが膝から崩れ落ちた
──のを、
「おおっと危ないね」
スマートに支える冽くん……さすがである。
周りの女の子たちからは悲鳴にも似た奇声があがる。



