ああ、なるほど……漠然的だけど、なんかすごくわかる。

そう、千広くんの言うことは“絶対”。


まず、持っているオーラが明らかに違う。


目を見張るほど綺麗な顔立ちはもちろんのこと、落ち着いた声の中にもどこか鋭さがあり、冷静な瞳は周りに有無を言わせない。

千広くんが目の前に立てば、たとえ本人が望まずとも、その場で主従関係が成立してしまうのだ。


「千広くんは権力そのもの……。解釈一致すぎる」

「もー、またわかったような口を。モブ子先輩ってまじで馴れ馴れしい」



と言いつつ、肯定してもらえて嬉しいのか若干頬が緩んでいる開吏くん。

接し方、だんだん掴めてきた気がする。

開吏くんのご機嫌を取りたいときは、千広くんのことを褒めれば大抵はうまくいきそう。