千広くんの笑顔は悪魔の笑みだったのか。
悪魔の世代だけに……。
これ以上会話を聞くのも怖くなってきて、シャワーヘッドを手に取った。
ちょうどいい熱さのお湯が出てきたのを確認してから、無心で全身に浴びる。
開吏くんはシャワー室という言い方をしていたけど、そもそも広すぎる。
シャワーだけじゃなく、ドラマに出てくるような、透明の、なんか高級感溢れる浴槽付き。
贅沢な空間だなあと感心しているうちに、時間は5分10分と経過していく。
さすがにもうそろそろ出ないと、怪しまれるし。
でも出ちゃったら、ち、千広くんが……いるし。
「あやる、お前のぼせてねえ?」
「ぎゃっ!?」
背後からちょうど今考えていた人の声が聞こえて、心臓が縮まった。



