どくん、どくん。
鳴り響く心臓がうるさい。
「ええと、実は、じつ、は」
溜めに溜めるわたしに、開吏くんは怪訝そうに眉をひそめた。
い、言えない。
ショジョどころか、ファーストキスもまだ大事にとってあるなんて……!
「あの、そうだ、シャワー借りたい! のですが……」
「はあ?」
「昨日、家に帰れなかったから……。このあと授業にはちゃんと出たいし」
「………」
開吏くんはさらに面倒くさそうな顔をする。
「授業に出たいとか。そんな言い訳で逃げるつもりですか?」
「だって出たいんだもん!どいて!!」
なんとかこの場を切り抜けようと、もうなりふり構わず押し切ることにした。
「出たいんだもんって……。はは、ほんとヘンな女」



