部屋に再び静寂が戻る。
さっきまで勢いはどこへいったのか、急に黙り込まれるとどうしていいかわからない。
「あの……。開吏くんは自分に何も取り柄がないって言ってたけど、あの千広くんが認めて側に置いてるんだったら、自信もっていいんと思うんだけど」
開吏くんがわずかに顔をあげる。
「ま……そーですね、身代わりでも、側に置いてもらえるだけで光栄だし」
「身代わり?」
「昨日言わなかったですか? オレは幹部を抜けた人の代わりで入ったんですよ。BLACK9代目JOKER、黒土絢人って知らないですか?」
「っ、……え。黒土くんって、もしかして」
聞き覚えのある名前に反応する。
と言っても、直接話したことすらない人だけど……。



