BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-


変わってますね?と顔を覗き込みながらにやりと笑う彼。


「ムカついたのでこれからもモブ子先輩って呼びます」

「はあ、お好きにどうぞ……」


トラブルはなるべく避けたいし、幹部の言うことには何でも頷いておくのが吉。



「それより、……あの」


今って何時なの?

昨日わたしが飲まされたのって、結局なんだったの?

あれを飲んだあと……わたしは───



「あの、わたし、昨日の記憶がほとんどなくて………何があったのかな〜と」


すると、相手は目を丸くして。


「そんなのこっちが知りたいですよ。てか覚えてないとかあんの? 覚えてないくらい激しいことしたわけ?」

「は、え……?」

「だいたいおかしーんだよ。今までどんな女が来ても見向きもしなかったのに、なんで千広さんがこんなモブ女に……。あんた千広さんのなんなわけ?」