BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-


数分待ってみても、収まるどころか、体の芯はどんどん熱くなっていく一方。


「おい、こっち向け。どう見ても平気じゃねえだろ」

「や……っ、だいじょうぶ、」


千広くんに背中を向けて丸くなった。

頬が紅潮してるのが自分でもわかる。
呼吸が乱れて、勝手に涙が滲む。


体が火照るだけなら我慢できるはずなのに、うまく発散できない熱がもどかしい。

お腹のしたの部分が甘く疼いてせつない……ような。


こんなことになってるなんて、もし千広くんに知られたら……。

シーツをぎゅうっと掴んだ。


「隠さなくていい。冽の薬飲んだ女は今まで何人も見てきた。大概すぐに理性が飛ぶ。お前はよく耐えてるほうだ」