BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-


「ほら水、今度は飲めるか?」


声の調子まで優しくなってしまった。


「俺が持っててやるから口開けろ」

「う……ん」


恥ずかしいのに体は素直に言うことをきく。

ペットボトルがゆっくり傾けられて、流れ込んでくる冷たい水を少しずつ受け入れる。



「口ちっさ」

「うぅ…」


小さく笑う千広くん。
ペットボトルが口元から一旦離された。


だけど、まだ体は熱いままで……。



「もっとちょうだい……」

「ん、わかった」


結局中身が空になるまで飲ませてもらってから、ベッドに横になった。


こうしていれば、じきに熱も引いていくだろうと思っていたけれど

──その考えは、甘かったらしい。