BLACK KINGDOM -夜明けまで、熱く愛して-

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『もしもし、安斉〜』


──────夜。

考えることに疲れて果てていつの間にか眠っていたわたしを、鳴り止まないコールが現実に引き戻した。


体を起こせば、殴られた目の上が鈍く痛んだ。



『オレ、REDの幹部に入れることになったよ』


耳元で流れる音声は現実味がなく、知らない配信者の、知らないゲーム実況でも聞いているかのようで。


だけど。


───“白石くんの思惑通りに事が進んで、最悪、千広くんは死んじゃうかも”


絢人くんの言葉が頭をよぎった瞬間、ぞくりとたしかな寒気を覚えた。



「大河くんお願い、千広くんのこと、」

『いいよ』


「え?」

『安斉が赤帝に来てくれるなら、オレはREDに入らない。松葉からは手を引く。約束する』


「……──、」


大河くんは、わたしのことをよくわかっているなあ、と。

絶望の中でぼんやり考えた。