あとに続く言葉は何も出ず。千広くんも会話を続ける気はなかったようで、そのまま脱衣室へ行ってしまう。
怖いくらい静かで冷静な様は普段と変わりないけれど、どこか深く考え込んでいるようにも見えた。
夜会から一度学校に戻ってきたあと、ひとりでどこに行っていたのか、なにをしていたのか。
大河くんに盗聴器を仕込んでいたというけれど、果たして彼の目的や居場所は掴めたのか。
絹くんに頼んだ伝言の、本当の内容はなんだったのか。
尋ねることができなかった疑問が頭を渦巻いて、やがて急にどっと疲れに変わる。
気を抜けば次の瞬間にでも眠気に引きずり込まれそう。
ドライヤーしなきゃ。
でもタオルでしっかり拭いて、ある程度乾いてるから、今日くらいはこのまま寝てもいいのかな……。
すぐそばのベッドに目を落とす。
……、いやせめて、邪魔にならないところで眠ろう。
なんとか頭を巡らせて、部屋の隅にあったソファまで移動する。
横になった瞬間、意識はすとんと落ちていった。



