「へ。じゃなくて、そんまんまの意味。風呂もついてるし、着替えもパジャマもある」
ほれ、とどこからともなく取り出されたのは、ワンピースタイプのもこもこパジャマ……、と、袋に入った状態の新品の下着。
こ、こんなものを平然と差し出さないでほしい……っ。
ていうか、このワンピースパジャマ、相変わらず露出が多い。
下着も透け透けとまではいかないけど、布の面積少ないよ。
でもまあ、千広くん戻らないなら見られることもないし、いいのかなあ。
こんな夜中に家に帰るって言うのも、正直怖いし……。
「ど、どうも……」
色々と葛藤したのち、受け取ってしまった。
――そのとき気づくべきだった。
絹くんが部屋を出ていく最後の瞬間まで悪い顔をしていたことに。
『千広君からの伝言。”俺は今日戻らねーから部屋貸してやる”』
悪い顔をしている……つまり嘘をついている。
「……は? ……、お前なんで……」
いるはずのない千広くんと対面したのは、午前2時過ぎ、シャワールームを出た直後だった。



